「ランクル」の愛称で人気のランドクルーザー
「ランクル」の愛称で親しまれているランドクルーザー。
国産車として大きな存在感を放つランクルは、新車需要だけではなく中古車需要も高い車として有名です。
「ランクル」ことランドクルーザーの登場は1954年。半世紀以上の長い歴史を持つ車はめずらしく、誕生の背景にあるのはかつて自衛隊の前身だった警察予備隊とアメリカ占領軍が国産小型四輪駆動車を希望したことです。
当時、日産や三菱と共に入札に名乗りを上げたトヨタの試作車として開発されたモデルが、ジープでした。
こちらは警察からパトロールカーとして採用されるに至ったものの、商標権の問題から「ランドクルーザー」との名称となったのです。
ランクルは当初はまさにジープと瓜二つのモデルでしたが、モデルチェンジととも乗用オフロード車としての個性が付与され、現行モデルのようなデザインとなりました。
近年、世界的にSUVが人気を集めていますが、その多くが「都市型SUV」と呼ばれるもので、シルエットこそアウトドアを連想させるものですが、実際には悪路走破性を持ち得ていないSUVが多々あります。
しかしランクルはまさに「オフロード車」。大排気量で強靭なラダーフレームは悪路走破性も申し分ありません。
アウトドア志向の強い人からはもちろんですが、未舗装同の多い発展途上国、山林道の多い北米でも高い人気を集めていることから、中古車市場での需要も高く、なかなか値下がりしない人気モデルとして知られています。
また、近年はそれらの個性に加えて高級感・上質感も加わっていることから、悪路走破性を求めていないものの、大排気量の大型車を欲するユーザーからの需要も高まっています。
ランクルの種類(歴代モデル)1.ランドクルーザー40
1960年に登場後、1984年まで長期有漢販売されていたモデルが40系で、その型式から「ヨンマル」「フォーティー」と呼ばれています。
第1期から第4期まで、およそ4モデル販売されたこちらのモデルは、もはや中古車市場や個人売買で見かける機会は稀です。
仮に見つけたとしても、販売価格にはプレミアが付いていることでしょう。
旧車の愛好家にとっては、価格を付けられない貴重なモデルとなっていることから、在庫を見かけたら値段に糸目をつけずゲットしたいと考えているユーザーもいるとか。
シルエットとしてはまだまだジープを連想するようなレトロ感のあるものですが、今の車にはないデザインが愛好家の興味を刺激しています。
ちなみに後年発売されたFJクルーザーは、ランクルの40をモチーフにしていると囁かれています。
ランクルの種類(歴代モデル一覧)2.ランドクルーザー55
40系が発売されている中で登場したのが、55型です。
1967年から1980年まで販売されていたモデルで、「ランクル」ではありますが、どこかカントリー感のあるモデルとなっています。
これは、ランクルシリーズとして初めて工業デザイナーがスタイリングを担当したからとされており、特に北米市場を強く意識したことから、それまでのジープを思わせる武骨なスタイルから一転、暖かみのあるスタイルとなりました。
ただし、基本的なパワートレインは40系と同じで、いわば「外側」だけが変わったモデルとなりました。
北米の保安基準を意識するなど、北米市場を強く意識したモデルは、国内でも販売されていましたが同時販売されていた40系の人気が高かった点、さらには月日が経過していることから、中古車市場で見かける機会は稀です。
状態の良い55型の在庫があれば、高額での取引が期待できることでしょう。
ランクルの種類(歴代モデル)3.ランドクルーザー60
1980年に登場した60系は、ランクルの歴史の中でもエポックメイキング的な位置にいるモデルです。
先程お伝えしたように、ランクルはジープを意識して作られたものでした。
しかし時間と共に、当初のニーズ・個性に変化が見られるようになり、55型ではステーションワゴンタイプ(56型)も投入されました。
そのステーションワゴンタイプの後継モデルとして位置づけられているのが60系です。
従来モデルと比較すると、後席積載性が格段に高まったモデルとなったのも、当時北米で人気のスタイルだったステーションワゴンを意識したものだから。
しかし、このモデルが後のランクルのベースとなっているのも事実です。
フロントバンパーなど、オフロードを意識した部分も見えますが、いわば「大型ステーションワゴン」的なキャラクターとなりました。
こちらはこれまでに紹介した他の系統のランクルよりは比較的新しいこともあり、中古車市場で見かける機会もありますが、他の中古車相場とは比較にならない高額で販売されています。
他のモデルであれば値がつかないような走行距離であっても、ランクルというブランドのパワーか、それなりの価格で取引されていますが、これまで紹介したランクルと比較すると、プレミア感は薄れています。
ランクルの種類(歴代モデル)4.ランドクルーザー70
1984年、40系に代わって販売されたモデルです。
長らく人気を集めていた40系ですが、時代の流れの中で役目を終え、新しいモデルとして登場した70系は先代モデル同様、「大型ステーションワゴン」のようなシルエットではありますが、武骨さが顕著なことから、ステーションワゴンよりは「オフロード車」な雰囲気の強いモデルとなりました。
海外での人気の高さを示すかのように、日本国内では2004年に販売終了となったものの、海外では販売が継続されました。
従来のモデルよりは比較的新しいことから、中古車市場ではそれなりの在庫があります。
ただし、ランクル人気の高さから相場は高く、走行距離が20万km、30万kmを超えた他のモデルでは値が付かないような状態でさえ、200万円以上の価格で販売されているなど、人気は健在です。
ランクルの種類(歴代モデル)5.ランドクルーザー プラド
ランクル・70系の派生モデルとして1984年に登場したのがプラドです。
足回りを軽量化し、ハイラックスサーフやブリザードと同じパワートレインを搭載したことでいわゆる「乗用車化」したモデルです。
ランドクルーザーワゴン、ランドクルーザーII、といった呼ばれたこともありましたがトヨタでは「ライト系」と呼んでいました。
搭乗時はランクルの派生モデルではあっても、オフロードが売りだったランクルを都市型にした、いわば「どっちつかず」なモデルとなってしまっていたのですが、1990年にマイナーチェンジされると、人気を獲得。
その後、独自にモデルチェンジを繰り返すことになります。
人気モデルではありますが、比較的新しいモデルもありますので中古車市場ではそれなりに在庫があります。
ランクルの種類(歴代モデル)6.ランドクルーザー80
1989年に登場した80系は、70系と比較して車体サイズが大型化されました。
これは北米市場をより強く意識したからで、さらにはこのモデルから上質感が付与されることになります。
それまでのランクルは、いわば「オフロード車」な面が強調されたモデルで、悪路を走る武骨な車というキャラクターだったことから、高級感・上質感はさほど意識されていませんでした。
しかし80系からはこれまで同様ラダーフレームが採用されることで強靭性を確保しつつ、コイルスプリングを採用したことから、悪路だけではなく、オンロードでの快適性も実現。
結果、オン・オフ双方を走ることができる上質感のある一台となり、ランクルにおける初の「SUV」に位置付けられるモデルとなりました。
比較的新しいモデルであることから中古車市場でもそれなりに在庫を見かけるのですが、海外での人気も高いことから、中古車市場では高い相場が形成されています。
ランクルの種類(歴代モデル)7.シグナス
ランクルは、80系より高級車としての特性を備えることになりました。
そのため、ランクル・80系をベースに開発されたとあるモデルが言わずと知れた人気車「レクサス」です。
トヨタが誇る国際的高級ブランド・レクサスのLXは、ランクルの80系をベースに開発され、ランクル以上の高級車として海外で高い人気を集めています。
1996年に登場したレクサスLXですが、当初は海外専売モデルでした。
つまり日本人ユーザーが購入する場合、並行輸入や中古車という選択肢しかありませんでした。
そこでLXのバッジエンジニアリング車として登場したのがランクルのシグナスです。
ヘッドライトやホイールなどの違いはありますが、基本的に同じモデルを異なる名称ではありますが日本でも購入できるようになりました。
ランクルの種類(歴代モデル)8.ランドクルーザー100
1998年に登場した100系は、それまでのランクルにさらなる上質感を与え、トヨタ自ら「トップ・オブ・SUV」と宣言するなど、オフロード車というよりは高級SUVとしてのキャラクターが与えられた一台となりました。
先代の80系同様、悪路走破性と都市走破性の双方を高い次元で追求。また、インテリアには本革や木目を多々採用するなど、高級感が高まりました。
大排気量でありながらの静粛性は「オフロード車のセルシオ」と呼ばれたほど。
アメリカでは、”高所得者層が乗る車”としてのキャラクターも確立しました。
中古車市場での在庫もそれなりの数となっていますが、高級車としてのキャラクターが付与されたことから、比較的状態の良いものが多い印象です。
ランクルの種類(歴代モデル)9.ランドクルーザー200
2007年から2021年まで販売されていた200系は、重厚感こそありますが、オフロード車というイメージよりもむしろ高級車としてのイメージが強い一台となりました。
これまでのランクルを彷彿とさせるデザインとの声がある一方で、当時の国内販売価格でも最低グレードが400万円をこえるなど高級車としてのキャラクターが確立されました。
ラダーフレームを採用しているので歴代モデル同様、悪路走破性に優れている一方でダブルウィッシュボーンサスペンション、トレーリングリンク式サスペンションを装備することで振動伝達・ロードノイズの低減が図られるなど、都市型モデルとしても十分なスペックとなっています。
高級車に位置付けられていることから、中古車市場での在庫はさほど多くはありません。
基本的に高い相場となっており、走行距離が10万kmを超えているモデルでも200万円を超える価格で販売されています。
ランクルの種類(歴代モデル)10.ランドクルーザー300
ランドクルーザー300は、2021年に登場したニューモデルです。
キープコンセプトではありますが、重厚感がより一層際立つボディとなりました。
オフロード・都市型というカテゴリーを超えた「大迫力ボディ」はオフロード需要云々ではなく、大きな高級車を求めるユーザーから絶大な支持を集めており、年間計画台数が5,000台でありながら公式発表前の段階でその3倍以上となる18,000台の受注を記録しました。
ランクルの種類(歴代モデル)番外編.Jクルーザー
FJクルーザーは2006年に発売されたオフローダー車で、たびたびランクルと比較される車です。
「レトロスタイル」をテーマに、北米市場専用モデルとして登場したのですが、その人気の高さから2010年より日本でも販売されるようになりました。
ランクルと直接的な関係はありませんが、ランクル40系を彷彿とさせるデザインが話題を集めました。
ランクルの人気モデル&人気色
ランクルの人気モデルは、他の車と少々事情が異なります。
古いモデルになると、実用性よりも希少性を求めて欲するユーザーが多くなります。
一方、80系まではオフロード車としての需要、さらに100系以降は「大きな高級車」としての需要など、同じランクルではあっても形式の違いで異なる需要があることから、どのモデルも高い人気を誇っています。
人気カラーはオーソドックスな白です。ただし、中古車市場に関して言えば、特に古いモデルに関しては希少価値が高いことから、「何色でもよいので欲しい」と思っているユーザーも多いです。
ランクルの乗り心地
発売当初のランクルは、悪路走破性を売りにしたオフロード車でした。
しかし、モデルと共に上質感が高まり、都市走行性も高まったことで静粛性が高まるなど乗り心地も改善されています。
さらには高級車としての特性もあることから、乗り心地は申し分ありません。
ランクルの燃費や維持費
ランクルは300系でも、燃費が10.0km/Lに届きません。
20.0km/Lはおろか、30km/L越えの低燃費車と比較すると燃費は良いとは言えないでしょう。
また、排気量も3.5Lと4.6Lとなっていることから、自動車税に関しても軽自動車やコンパクトカーよりも高額です。
これらを踏まえると、ランクルは維持費の安さを期待するのではなく、維持費を気にしない人向けの車だと考えられます。
新車ランクルは注文停止中!納期は最大4年
ランクルは、国際的人気を誇る車です。
先程公式発表前の段階で注文が殺到したとお伝えしましたが、高い人気のおかげで現行モデルは納車まで4年待ちとのこと。
納車を待っている段階で一部改良が行われてしまうと、新車として購入したものの、旧車になってしまう驚きの現象まで危惧されたことから、一部店舗では新規受付を停止しているとの情報もあります。
そのため、すぐにでもランクルが欲しい場合には中古車を探した方が圧倒的に早く入手できます。
中古ランクルを個人売買するときの注意点
ランクルの個人売買では、気を付けるべき点がいくつか存在します。
それは売り出されているランクルが本当に「所有者のものなのか」という点。実はランクルは上質感を付与した80系以降、盗難が多いことでも知られています。
盗難車は輸出されているとの報道もあれば、場合によっては個人売買で売り出されている可能性があります。
そのため、個人売買でランクルを購入する際には、本当に所有者のランクルなのかを証明してもらう必要があります。
車検証の提示、あるいは出品者の身元など、安全をより一層意識する必要があります。
この点も含め、中古車の個人売買は相手への信頼感が大切です。
掲載されている画像や表示されているスペックは、果たして真実なのか。真実であれば、証明する手立てはないのか。
ランクルの個人売買に関しては、これらの点をより一層注意して進める必要があります。
中古ランクルを個人売買した人の口コミ
ここからが、中古のランクルを個人売買した人の口コミをいくつかご紹介しましょう。
憧れのランクルを手に入れることができました。中古車店だとそれなりの価格だったのでどうしようか迷っていましたが、個人売買だと中古車店よりも安かったのでそちらにしました。
取引は慣れていない部分もありましたが、何とか最後まで取引を進めて自分の愛車となりました。
手間取った分、ランクルに初めて乗った時の感動もひとしおでした。
ランクルの70系を個人売買で購入しました。ジモティーやヤフオクを見ていたのですが、なかなか欲しいランクルが見つかりませんでした。
根気よくさがしていた所、良い状態のランクルがあったので購入。
正直、中古車店やディーラーと比べると不安や心配はありましたし、実際に面倒でしたけど、何とか手続きを終えることができました。
中古ランクルを安全に個人売買するなら「fabi」がおすすめ
中古でランクルを購入したいと考えている方におすすめのアプリが、中古車の個人売買アプリ「fabi」です。
fabiはアプリですが、あくまでプラットフォーム的な立ち位置であり、売りたい個人と買いたい個人をマッチングするものです。
取引成立時にかかる手数料以外は無料で使用できるので、出品やダウンロード、登録されている車を見るだけならお金はかかりません。
fabiはこれまでの取引履歴をAIが識別し、適正な価格を提示してくれます。
さらに必要な書類や画像はテンプレートが用意されているので、指示通りに作業を行うだけで出品が可能です。
また、出品時には必要な書類を提出し承認されてから出品完了となるため、盗難車ではないことを証明する仕組みが整っています。
車検証も含まれていますし、出品時には本人確認を行うため盗難車が出品される可能性は限りなく低いことでしょう。
車に関しても「新車登録から10年以上の車」「10万km以上の車」「車検が1ヶ月以上残っていない車」は禁止されていますので、トラブルが発生しにくい点もポイント。
さらに、購入成立時の費用に関しても、一旦fabiが預かります。
直接授受するのではなく、fabiが預かり問題ない状態となって初めて授受が成立しますので、個人売買で多々見受けられる「お金を支払ったのに車が届かない」「車を輸送したのにお金が支払われない」といったトラブルとも無縁です。
このように、個人売買の「中古車店よりも安く購入できる」メリットを維持しつつ、「中古車店と比べると不安・心配」といったデメリットをカバーしたfabi。
2022年10月のサービス開始以降、利用者も順調に増えていますのでランクルの中古車を狙っている方は、fabiを検討してみてはいかがでしょうか?