中古車価格の高騰が続いている
中古車価格が高騰していることは、車に興味のある人はもちろんですが、それ以外の方でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
世界的な物価高の影響のニュースと共に、中古車価格が高騰していると取り上げられることもあるほど。
信じられない話かもしれませんが、新車の販売価格を上回る中古車まで登場するほど、中古車価格の上昇が続いています。
かつて中古車といえば「安い」が魅力でしたが、2022年は中古車価格が非常に高騰しました。
中古車の価格はどれくらい高騰している?
中古車がどれだけ高騰しているのか。
オークション大手「USS」の調べによると、2021年3月には70万円を少々上回る平均取引価格が、2022年7月には120万円に迫るほどとなりました。
価格にすれば50万円前後ですが、パーセンテージにすると50%以上の値上げとなっており、まさに「高騰」という言葉がぴったりの状況となっています。
この数字は平均になりますので、車種によってはここまでの値上げがみられないものもあれば、平均値以上に値上げしている車もあることでしょう。
昨今、様々な形で「物価高」が取り上げられていますが、ここまでの値上げ幅を見せる品目は珍しいことから、自動車メディアだけではなく、全国メディア・経済メディアから取り上げられる機会も増えています。
なぜ中古車価格が高騰しているのか?
なぜ中古車価格が高騰しているのか。その理由は決して一つだけではなく、様々な理由が絡み合っています。
単一的な理由であれば、ここまでの高騰には及んでいないでしょう。
多くの理由が絡み合ったことで、過去に類を見ない程の中古車価格高騰が起きてしまっているのです。
中古車価格が高騰している理由1.コロナの影響で新車が手に入らない
世界を襲った新型コロナウィルスの影響は、中古車価格高騰も招きました。
とにかく全世界に様々な衝撃・影響をもたらした新型コロナウィルスは、これまでの常識を一変させてしまいました。
社員が一人コロナウィルスに感染してしまったら、会社全体が休業しなければならないことから、まともに稼働できない状況となってしまった会社も多かったのです。
もちろん、これは自動車工場とて例外ではありません。
自動車工場、部品工場等でも新型コロナウィルス感染者、あるいは濃厚接触者が確認される度に操業を停止していたことから、新車の生産能力が急激に低下しました。
その結果、新車はいつ納車されるか不透明な状況に陥ってしまったことから、すぐにでも車が欲しい人は中古車の購入を積極的に検討することとなり、中古車需要が高まったことで中古車価格の上昇を招きました。
新型コロナウィルスに関しては徐々に落ち着きを見せていますが、それでもまだまだ感染者・濃厚接触者が出ると隔離措置をとらざるを得ません。
さらには落ち着いたと思ったら新しい流行が生まれるなど、なかなか「完全収束」が見えないことから、コロナ前の状況に戻らないと嘆いている工場も多く、業界全体で自動車の供給力が低下し、新車が思うように生産できないことで中古車需要が高くなっているのです。
中古車価格が高騰している理由2.半導体の供給不足
自動車にも用いられている半導体が世界的に不足している点も、中古車高騰の理由の一つです。
実はこの半導体不足もコロナウィルスの影響と言われています。
新型コロナウィルスの流行によって、巣ごもり需要が増加し、政府・行政レベルで「外に出るな」と協力を呼び掛けたことで、家の中で時間を過ごさなければならない人が急増しました。
いわゆる「おうち時間」が増えたことで、家の中で何をするのかといえばタブレットやゲーム、PCといった半導体を使用するデバイスを用いた過ごし方です。
これらの生産に半導体が使用されることで、他の業界は半導体が入手困難となりました。
さらに先述した通り、半導体工場が閉鎖することで供給量が低下し、半導体業界全体で供給量が低下してしまっています。
半導体が少ない生産量となったことで各業界で奪い合いが起こり、自動車産業でも半導体の確保が困難に。
新車にて使用する半導体が確保できないことから新車の製造期間が延びたり、あるいは完成の目途が立たなくなりました。
一方、中古車であればそのままの状態で乗れますので、「とにかく早く車が欲しい」と考えている人はいつ完成するのか分からない新車よりも中古車を求める傾向が強まり、中古車価格高騰の一因となってしまったのです。
中古車価格が高騰している理由3.感染対策として需要が急増
新型コロナウィルスの感染症拡大は、それまでの常識を変えました。
それまで当たり前だった人が集まること・人と触れることが控えるべきこととなってしまったのです。
いわゆる「ソーシャルディスタンス」と呼ばれる、他人との距離感への配慮が求められたことで、車の需要が高まりました。
なぜなら、車は「個室」だからです。
電車やバスといった公共交通機関は多くの人が利用するので感染リスクが高いとされてしまいました。
窓を開ける、マスク着用、会話厳禁。これまでは考えられない不便を強いられつつ、車での移動がより快適だと感じるようになった人も多いはず。
”感染予防のために車で移動したい”と考える人が増えたのも頷ける状況ですが、先程お伝えしたように新車は生産が追い付いていない状況がつづいているため、中古車を求める人が増えました。
このような考えを持つユーザーの中で比較的経済力に余裕のある層は、コロナに感染するよりは多少お金を支払ってでもリスクヘッジをとの考えから車を欲しています。
つまり、”多少高くても欲しい”と思う層からの中古車購入ニーズがあり、中古車価格が高騰しやすかった点も挙げられます。
中古車価格が高騰している理由4.円安で海外からの需要が増加
コロナウィルスの感染症拡大が落ち着きを見せつつあった頃に、1ドル150円を記録するなど、急激に円安が進行しました。
円安にはメリットもあればデメリットもあるのですが、円安とは「円が安くなる」ことを意味しますし、何より国内だけの話ではありません。
海外業者にとっては、日本と取引をすると実質的に得をする状況でもあります。
例えばそれまで国内で100万円で販売されていた中古車があったとします。
海外の業者が購入しようと思ったら、一旦ドルを円に換えなければなりません。
100万円を両替しようと思ったら、為替が異なるだけで、次のような違いがあります。
1ドル120円:約8,333ドル
1ドル150円:約6,667ドル
100万円用意するために必要なドルが、およそ1,500ドルも少なくなっています。
このように、海外の業者にとっては日本製品は「円安=値下げ」であることが分かっていただけたのではないでしょうか。
つまり、海外の業者にとってはそれまで「高い」と思っていた日本の中古車が円安のおかげで入手しやすくなったのです。
品質の高さから元々人気の高かった日本の中古車が「今がチャンス」とばかりに多くの海外の業者から購入され、中古車需要が高まり中古車価格高騰の一因となりました。
中古車価格が高騰している理由5.欧米の25年ルールが影響
アメリカは自国の自動車産業保護の観点から、右ハンドルの輸入を禁止しています。
しかし、初年度登録から25年が経過した中古車に関しては輸入解禁となります。
2021年から2022年から25年前といえば1996年から1997年にかけてですが、この頃はバブル崩壊を受けた後、日本車がアイディアを出して新しい時代に向けてしのぎを削っていた時期です。
まだまだ自動車の販売台数も多かったころなので、日本の中古車市場でも比較的在庫の多い年式ですが、この年代の輸入が解禁となったのです。
つまり、日本から見れば「輸出解禁」です。ましてや円安だった点を踏まえたら「国内で売るより輸出した方が良い」と思う業者が増えるのも当然で、多くの在庫を抱えている年代の中古車がアメリカに大量に輸出されることになりました。
結果、国内の中古車在庫が低下したことで需要と供給のバランスが崩れ、中古車価格が高騰してしまったのです。
中古車価格高騰はいつまで続く?
中古車価格高騰は、中古車を欲している人にとっては頭の痛い問題です。
さらに頭を悩ませるのが、中古車高騰がいつまで続くのか分からない点も挙げられます。
コロナウィルス、円高、25年ルール…これだけさまざまな原因が絡み合っているのです。
何か一つだけ解決すれば中古車価格が落ち着くような状況ではありませんので、中古車価格高騰はゴールが見えない状況となっています。
また、中古車価格が高騰していることで中古車を手放すユーザーが減少することも懸念されます。
中古車業界としても買取価格を高めるなど、対抗措置を取って在庫確保に努めているのですが、単純な価格高騰ではなくコロナウィルスも絡んでいることから、車を手放す人も少ない状況であり、今後もしばらく中古車価格の高騰が続きそうです。
中古車価格が高騰している車種1.トヨタ ランクル(ランドクルーザー)
トヨタのランクルは元々世界で高い人気を集めていました。
円安によって、世界から「ランクルがお買い得」となってしまったことで、中古車価格が高騰しています。
経営努力云々ではなく、為替差益によってそれまで「高い」と思っていたランクルがお手頃価格で購入できる状況となったのです。
ランクルの世界的人気を考えると、円安によって海外からの需要が高まるのは必然的ともいえるでしょう。
中古車価格が高騰している車種2.トヨタ アルファード
アルファードの中古車価格高騰が見られる理由は、元々のアルファード人気はもちろんですが、コロナウィルス感染症拡大によってソーシャルディスタンスが求められることになってしまった点が挙げられます。
コロナウィルスの感染症拡大によって「より広い車が欲しい」との需要が拡大。
元々販売の好調だったアルファードの新車生産が追い付かなくなると、アルファードを欲していた人は中古車に目を付けました。
結果、アルファードの中古車需要が高まったことで中古車価格の高騰を招いています。
中古車価格が高騰している車種3.スズキ ジムニー
ジムニーは、国内外を問わず高い人気を集めているモデルです。
そのため、海外からは円安の影響で、国内からは車需要の高まりを受け「それなら軽自動車で格好いいジムニーを」との考えを持つ利用者が多かったことで、こちらも需要が増加。
元々ジムニーは高い人気を誇り、新車の生産が追い付いていない状況でした。
そこに新車生産力の低下、コロナウィルスによる需要増加が重なったことで中古車需要が急増。
結果、中古車価格高騰を招いてしまいました。
中古車価格が高騰している車種4.スバル インプレッサ
スバルのインプレッサは、海外からの人気の高いモデルです。
日本ではスバルは「自動車好きの人が好むメーカー」ですが、実は海外でも同様です。
海外でもまた「スバリスト」と呼ばれる多くの固定ファンを抱えており、円安を受けて海外からの需要が急増し中古車価格が高騰。
海外のスバリストにとっては、円安はそれまで欲しくても購入できなかったスバル車購入のチャンス。
ましてや海外はインフレが続いているのです。
円安となったことで日本車が「お買い得」となったことで需要が急増し、インプレッサの中古車価格高騰を招きました。
中古車価格が高騰している車種5.トヨタ プリウス
プリウスの中古車価格高騰の理由は、国内人気の高まりが大きな要因と考えられます。
先程、ソーシャルディスタンスを求める風潮によって車の需要が高まったとお伝えしました。
それまで電車やバスで通勤していた人や、車は必要な時だけ借りればよいと考えていた人も、感染防止の観点からマイカーをと考えるようになりました。
その際、車は欲しいけど費用面もある程度考慮したいと考えた時、低燃費でそれなりの大きさを誇り、かつ在庫の多かったプリウスは需要が急増。
しかし、あまりにも需要が多すぎた結果、プリウスの中古車価格が高騰しました。
プリウスはモデルを問わずに販売台数の多い車種だったので、もともと中古車市場には多くの在庫を抱えていました。
中古車販売店側も当初はプリウスをさばけるチャンスだと思っていたものの、あまりにも需要が増加したことで需要と供給のバランスが崩れてしまい、中古車価格高騰を招きました。
中古車を適正価格で買うなら「fabi」がおすすめ
このように中古車価格が高騰するなかで、「安く中古車を買いたい」と考えている人にとっては厳しい状況が続いていますが、少しでも安く中古車を購入したいという方におすすめの個人売買アプリが「fabi(ファビ)」です。
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また、fabiは個人売買アプリになるので中古車販売店や業者を通さないためマージンが上乗せされず、中古車を安く購入できる要因となっています。
個人売買に必要な書類、掲載すべき画像はテンプレートに従うだけなのでミスも生じにくい点もポイント。
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これらの特徴から、2022年10月のサービス開始以降、着実に利用者が増えているfabi。
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